安田記念 GI JRA  〜復活なるか〜

安田記念の前哨戦の1つである、京王杯スプリングカップ(GⅡ)に勝利した、サダムパテックの血統、成績を挙げてみようと思います。

サダムパテックは父親がフジキセキ、母親がサマーナイトシティ、母父にエリシオという血統で、2010年の10月にデビューし、2着で競争を始める事となりました。続く未勝利戦で2着に0.5秒の差をつけて初勝利を挙げると、東京スポーツ杯2歳ステークス(GⅢ)に出走し、ここでも2着に0.6秒もの差をつけて圧勝。

重賞初勝利を挙げ、一躍2歳チャンピオン候補、翌年のクラシック候補に名を連ねる事となります。

2歳チャンピオン決定戦である、朝日杯フューチュリティステークス(GI)を1番人気で迎え、中団からレースを進めますが、京王杯2歳ステークス(GⅡ)1、2着のグランプリボスリアルインパクト、千両賞に勝ったリベルタスに敗れ、2歳でのレースを終える結果となりました。

3歳となって、クラシックを獲るべくまずは弥生賞(GⅡ)へ出走。

大混戦となりましたが、前走での借りを返す様に、他馬をくだし、重賞2勝目。皐月賞では盤石の1番人気となり、8番手でレースを展開。

順調に脚を延ばし、GIタイトルを手中に収めたかと思われたその時、後方からオルフェーヴルが強烈な末脚で突っ込んできます。

並ばれるとサダムパテックに追う体力は無く、オルフェーヴルに3馬身突き放されて2着に敗れる結果となりました。

このオルフェーヴルの台頭とともに、サダムパテックはこれから厳しい戦いを強いられる事となりました。

ダービーで2番人気となり、オルフェーヴルにリベンジをと挑みますが、不良馬場の中でも力強い競馬を見せ、2冠を達成する事となったオルフェーヴルからまさかの2.3秒差をつけられた7着に終わります。

秋にはセントライト記念(GⅡ)から始動し、3着となって菊花賞(GI)へ向かいますが、5着までと、オルフェーヴルの3冠達成を見る事となりました。暮れには鳴尾記念(GⅢ)を1番人気で出走しますが、同世代のレッドデイヴィスショウナンマイティに僅差で敗れ、3歳でのレースを終える事となりました。

年が明けて初戦、まずは京都金杯(GⅢ)を選択し、マイル路線へと切り替えていきます。

しかしここでも3着に敗れ、翌月の東京新聞杯(GⅢ)では、まさかの13着と大敗を喫し、休養に入る事となりました。

そして休養明けに安田記念の前哨戦、京王杯スプリングカップ(GⅡ)を選択。今まで出走した中で一番距離の短いレースとなった訳ですが、近走で続いていた凡走が嘘の様に、並み居る強豪を退け、弥生賞以来の勝利を、約1年振りに味わう結果となりました。

果たしてサダムパテック安田記念であらためて復活を証明してみせるのか、GIタイトルを手にする事が出来るのか、安田記念の予想をする際に注目していきたいと思います。