天皇賞(春)を振り返ってみましょう
天皇賞(春)といえば、当レースを連覇したテイエムオペラオーに触れない訳にはいかないでしょう。
ざっくりではありますが、テイエムオペラオーの戦績を振り返ってみましょう。
テイエムオペラオーは1998年の8月にデビューし、2着に敗れた後、骨折が判明。
休養後の復帰戦は翌年の1月のダート戦でも敗れてしまいますが、3戦目のダート戦で念願の初勝利を挙げ、以後は芝のレースに参戦していく事になります。
まず500万下のレースで芝レース初勝利を上げると、重賞初挑戦となった毎日杯では4馬身差をつけて快勝します。
そして迎えたクラシック第一弾の皐月賞。
1番人気にはベガの仔アドマイヤベガ、2番人気には弥生賞を制したナ
リタトップロードがおり、テイエムオペラオーは5番人気とやや人気を落とします。
しかし毎日杯を勝った実力は偽りなく、クビ差で見事クラシックGI、皐月賞の称号を手にし、3強時代を形成していきます。
ダービーではアドマイヤベガの3着、菊花賞ではナリタトップロードの2着と敗れますが、暮れのグランプリである有馬記念では、グラスワンダーとスペシャルウィークに肉薄した戦いを見せ、結果は3着ではありましたが、この2頭が引退する翌年以降の主役の座を得る事になったのは間違いありません。
年明けには京都記念から始動し、阪神大賞典とともに重賞を連勝すると、天皇賞(春)も文句無く勝利し、GI2勝目を手にします。
この後は怒涛の快進撃。
宝塚記念を制して休養後、秋は京都大章典から始動して勝利。
続く天皇賞(秋)、ジャパンカップ、有馬記念と全て勝利し、文句無く年度代表馬となりました。
近代競馬において、1年間の古馬の中長距離GIを全て制する離れ業は、テイエムオペラオーを除いて他に達成した馬はいません。
20世紀最後の年を、GI5勝、GⅡ3勝、年間無敗で通した出来事は忘れられません。
この後、天皇賞(春)の連覇を最後にGI勝ちを収める事は出来ませんでしたが、生涯獲得賞金は競馬史上1位となり、いまだこの記録は敗られておりません。